会社は経営者によって大きく変わります。優秀で社員から慕われる経営者であれば会社はうまくいくでしょうし、反対に社員から信頼されていない経営者では会社はダメになるでしょう。
本記事ではダメな経営者の特徴を5個まとめました。会社をダメにするのはこんな社長だということを肝に銘じ、自分は当てはまっていないかを客観的に分析してみてください。
ダメな経営者が会社を潰す
いくら社員が優秀でも、経営者がダメでは会社はうまくいきません。いわばダメな経営者が会社を潰してしまうのです。
たとえばワンマン経営で運良く事業に成功したとしても、社員から反感を買うような経営の仕方ではすぐに会社はダメになるでしょう。会社を活かすも殺すも経営者次第です。
ダメな経営者の特徴
社内の意見を聞かない
経営者には信念が必要ですが、だからといって社内の人間の意見を聞かないようではいけません。社内から不満の声が上がっているにも関わらず、独断で重要な事項を決定するような経営者では会社はダメになります。
意見を聞いた上での決断と、意見を聞かずに経営者が勝手に決断するのでは不満の声も違ってくるでしょう。多数決の意見が正しいとは限らないで判断が難しいところですが、経営者は社内の人間の意見を聞く姿勢が必要です。
利益を社員に還元しない
自分だけいい車に乗ったりいい服を着たりしているのに、利益を社員に還元しない経営者が経営する会社はダメになります。交流のために身銭を切っているなら別ですが、業績が伸びているのに社員の給与や待遇を改善しないような経営者ではダメです。
会社が成り立っているのは社員のおかげであるのにそのことをないがしろにし、利益を社員に還元しようとしない経営者からはどんどん人が離れていきます。
利益を社員に還元すれば社員のモチベーションが上がり、会社は成長していくことでしょう。
どんぶり勘定で経営している
収支を大雑把にしか計算しないどんぶり勘定の会社は経営が困難になります。利益が黒字であるにも関わらず倒産する、いわゆる黒字倒産はどんぶり勘定が原因です。
社長が会社の経理に対していい加減では会社がダメになります。管理は経理や事務に任せるにしても、社長も会社の収支をきちんと把握しておかなければなりません。
どんぶり勘定に陥る原因は、売上さえあれば会社は経営していけるという経営者の勘違いにあります。会社は収益だけでなく支出も含めて管理するのが当たり前ですが、どんぶり勘定の経営者はそれに気づいていないのです。
経営者も財務諸表を読めるくらいの会計の知識は最低でも必要となります。
新しいものを取り入れない
日々技術は進化しているにも関わらず、古いやり方に固執して新しいものを取り入れない会社は成長しません。もちろん伝統的な技術を残していくことも必要ですが、その上で新しい技術も取り入れていくことが大事です。
経営者が新しいものを拒んでいては時代に取り残されていってしまうでしょう。現実的な理由があるなら別ですが、ただ古いやり方にこだわっているだけではダメです。
反対に新しいものを積極的に取り入れる経営者であれば、時代の波にうまく乗れることでしょう。特にIT技術による自動化は業務効率化や人材不足解消につながるので、中小企業こそ導入を検討すべきです。
将来のビジョンを持っていない
経営書の古典として多くの経営者に読まれている「ビジョナリー・カンパニー」でも提言されていますが、企業が成長し続けるには「ビジョン」が必要です。しっかりと理念を掲げている企業あれば、社員一丸となって大きな目標に向かって成長していけます。
しかし、経営者が将来のビジョンを持っていないと、社員はこの会社で何を目指せばいいのか分からず、会社が成長しません。会社の成長は社員の成長あってこそですので、まずは社員と「ビジョン」を共有することが大事です。
社員個人個人で目標は異なりますが、会社としての「ビジョン」があれば方法は違えどそこに向かって進んでいけるでしょう。
経営者だからといって会社を好きにしていいわけではない
「俺の会社なんだから」というワンマンな考えでは会社はうまくいきません。個人事業主であれば好きにして構いませんが、会社である限りは経営者とて会社のことを考えて行動するべきです。
経営者だからといって会社を好きにしていいわけではない、ということを分かっていないと会社を経営するのは難しいでしょう。なんでも自分の好きにしたいというのであれば、個人事業主として事業をするほうがよいかと思います。
誤解なきように言っておくと、個人事業主を揶揄しているわけではなく、経営者には向き不向きがあるからです。経営者向きの性格であれば会社をうまく回せると思いますが、一人で気楽に事業をするほうがいいという方は個人事業主のほうが向いているでしょう。
おわりに
自分がダメな経営者であることは自分では気づきにくいものです。会社がうまくいっていないのを社員のせいにするのではなく、まず自分を見つめ直してみましょう。