ブラック企業は自ら名乗ることはないですし、自社がブラック企業だと気づいていないケースもあるので、見過ごされていることが多いです。実は隠れブラック企業は意外と多く、自覚していないこともあります。
本記事では、ブラック企業の7個の特徴をまとめたので、自社が隠れブラック企業でないかチェックしてみてください。もし当てはまる項目が多いなら要注意です!
無自覚なブラック企業は多い?
世間ではブラック企業の問題がよく取り沙汰されていますが、「自分の会社は関係ない」と思っていませんか? 自社はそうでないと思っていても、世間からみればブラック企業の特徴に当てはまっているかもしれません。
中には故意にブラック企業化を行っている悪質な会社もありますが、無自覚なブラック企業も問題です。労働者にとっては、会社が自覚していようがしていまいが、ブラック企業には変わりないのですから。
診断してみてブラック企業の特徴に当てはまらないのであればそれでよいですし、もし当てはまる項目が多いのであれば、大きな問題が起こる前に改善しなければなりません。
ブラック企業の7個の特徴
サービス残業が常態化している
時間外労働には割増賃金が発生しますが、サービス残業が常態化しているブラック企業では、残業代が支払われません。労働者からすれば残業代を請求するのは権利のうちですが、サービス残業が当たり前になっていると言い出しづらいものです。
労働基準法では1日8時間、週40時間の労働時間を越えてはならないと定められており、時間外労働の限度時間は1か月45時間ですので、それを越えてはいけません。特別な事情がある場合はこの限りではありませんが、労働時間の規定の限度を大幅に越えて働かせるのはブラック企業の典型的な特徴です。
休日出勤が常態化している
休日出勤が常態化している企業も要注意です。繁忙期など休日出勤をしてもらわざるを得ない時もありますが、その場合は休日手当として割増賃金を支払わなければなりません。
休日出勤に対して割増賃金を支払わないのは、ブラック企業の特徴のひとつです。本人の意思で休日出勤することもありますが、強制的に休みの日に出勤させたり、社内でそういった雰囲気を作ったりしているのなら、それはブラック企業だと言えるでしょう。
労働基準法では 年間休日105日が最低ラインとなっているので、それを下回っている場合は要注意です。
有給休暇を取らせない
基本的に有給休暇の申請は、会社が一方的に断ることはできません。しかし、ブラック企業では有給休暇の申請を拒否したり、そもそも付与する有給日数を少なくしたりしている場合が多いです。
有給の申請が重なってどうしても出社してもらわないといけないこともありますが、理由もなしに毎回有給申請を断るのは明らかなブラック企業の特徴と言えるでしょう。
従業員がよく入れ替わる
ブラック企業は労働環境の悪さから、従業員が頻繁に入れ替わります。業種にもよりますが、よく従業員が辞めるのであれば、ブラック企業化を疑った方がよいでしょう。
「嫌なら辞めればいい」というのはブラック企業の特徴的な言い分で、そんな会社に従業員が定着するわけもありません。異常に離職率が高い会社は、ブラック企業の可能性が高いと言えるでしょう。
精神論を従業員に押し付ける
「この辛さに耐えれば成長する」「みんなの力で乗り越えよう」といった精神論を押し付けるのもブラック企業の特徴です。会社一丸となって目標に向かうのは悪いことではありませんが、気合や根性があれば乗り越えられるという根拠のない精神論は、従業員にとって迷惑でしかありません。
一人でこなせない量の仕事を押し付けておいて、根性でやりきれというのは横暴です。何かと言えば精神論を語るような管理職が多い会社は、ブラック企業化しないように注意した方がよいでしょう。
うつになる従業員が多い
ブラック企業で働く従業員は体力も精神も追い詰められ、うつになることがあります。うつになる従業員が多い企業はブラック企業の可能性が高いです。
先ほどの精神論の押しつけもそうですが、達成が難しいノルマや過剰な仕事量を与えるような企業は、従業員が疲弊してうつになってしまいます。企業にはストレスチェックが義務化されていますが、実施していない企業は要注意です。
求人でアットホームな職場をアピールする
求人情報で「アットホームな職場」をキャッチコピーにすること自体は悪くありませんが、それくらいしかアピールすることがないブラック企業も多かったりします。
アットホームな職場を売りにしている会社は一見聞こえがいいですが、プライベートまで干渉する、サービス残業が多い、輪に入れないと居場所がなくなるといった危険性をはらんでいます。アットホームは求職者にとっては意外と落とし穴の多い売りで、ブラック企業ほど使う割合が高いです。
そもそも待遇が手厚い会社であれば、アットホーム以外にアピールポイントがあるはずなので、それを求人に書くという時点で他に良いところがない会社であることを示すことになります。
おわりに
7つの特徴に当てはまった数が多いと、ブラック企業である可能性が高いです。ひとつでも当てはまってはいけないので、数の問題でもありませんが、思い当たる節があるのであれば、早急に改善した方がよいでしょう。