起業を志す人は成功を夢見ていると思いますが、失敗する可能性も考えておかなければなりません。失敗を前提に起業するわけではないですが、成功だけを見ていると思わぬ失敗をしてしまいます。
本記事では、注意喚起の意味を込めて、起業で失敗する人が陥ってしまう5個の問題点をまとめました。起業で成功したいのであれば、失敗にも目を向け、回避するための策を考えておきましょう。
起業で失敗する人が陥ってしまう5個の問題点
誰かに聞けば教えてくれると思っている
検索すれば何でも答えが分かる時代ですが、検索ですべてが解決するわけではありません。ビジネスの知識も検索すれば手に入りますが、それでうまくいくかは別です。
ビジネスのノウハウ本を読み漁ったり、セミナーに参加したりするのも役には立ちますが、実際に起業してみるとそれだけでは通用しないと痛感することでしょう。誰かに聞けば教えてくれるというのは甘い考えで、自分で考えられない人は起業には向いていません。
ビジネスでは情報は貴重なものですし、嘘の情報もたくさんあります。自分で情報の真偽を見抜き、何が有益であるかを理解するには経験が必要です。
教えてくれる人がいるなら、聞いてみるのも悪くないですが、わからなければ人に聞けばいいと考えるのではなく、まずは自分の頭で考えるようにしましょう。
人の話を鵜呑みにする
人の意見に真摯に耳を傾けることはもちろん大事ですが、考えもなしに流されてはいけません。相手もビジネスマンであるなら利益を得るために行動しているわけですから、聞いた話を鵜呑みにするようではビジネスの世界を渡っていけないでしょう。
もちろん有益な情報を無償で提供してくれる人や、新規参入する起業家を親身になって応援してくれる人もいますが、中には無知なのをいいことに高い商材や設備を買わせようとする人もいます。失敗もひとつの経験ですが、額によっては再起が難しくなる場合もあるので、言い方は悪いですがビジネスの世界では疑ってかかるくらいがちょうどいいでしょう。
頭の中だけで事業計画を進めている
起業前に想定していたことと、実際に起業後してから直面する現実とでは、かなり相違があります。起業で失敗する人は、顧客調査や市場調査をせずに、頭の中だけで事業計画を進めていていることが多いです。
言頭の中で考えている事業計画は自分の願望にすぎず、実際に調査をしていないのに勝手に需要があると考えたり、根拠もないのに成功すると思い込んだりするのはただの自己満足と言えるでしょう。
起業前のリサーチは非常に重要で、計画している事業に対して需要があるのか、将来性はあるのかを調べておくのとおかないのとでは、結果が大きく変わってきます。起業のアイデアを思い付いたら、まずはビジネスとして成立するのかをしっかりリサーチしましょう。
数字に無頓着
起業に失敗する人は、数字に無頓着な人が多いです。経費や顧客数など、ビジネスの数字は一桁違えば収益も大きく違ってきますし、予測数値を間違えると大きな損失を被る恐れもあります。
「だいたいこれくらいの受注はできるかな」といった曖昧な考えや、希望的観測でビジネスを行うのは危険です。予測通りにいかないことも多いですが、できるだけ差異をなくすように数値を管理するのが成功する人の特徴で、それができない人は失敗する可能性が高くなります。
黒字倒産する企業は、経営者が数字に対して無頓着であるのがひとつの原因です。売上が多くても手元の資金が少なければ倒産してしまうので、起業するのであれば数字を管理する重要性を肝に銘じておきましょう。
人に感謝をしない
一人起業であっても、誰の力も借りずに成功することはできません。周りの人の協力や恩赦があってこその事業を続けられるのであって、自分一人の力でビジネスをやっていると考える人は失敗するでしょう。
ビジネスは人に対して感謝することが大事で、その心を持っていれば苦しい時に手を差し伸べてくれる人が現れます。反対に、感謝をしない人からはどんどん人が離れていきますし、助けを求めても力を貸してくれないでしょう。
顧客に対する感謝、取引先に対する感謝、支えてくれる家族に対する感謝を忘れずに。
おわりに
起業が失敗するのは、考えの甘さや無計画さが主な原因です。成功する人は市場調査を行うなど計画的に事業を行っていますが、失敗する人は希望的観測だけで進めているという大きな違いがあります。
起業で成功した人の話ばかりを聞くのではなく、失敗した人は何が原因だったのかを知ることも大切です。失敗しないために、失敗しやすい原因を知っておきましょう。