成功の裏には必ず失敗があります。成功を収めた先人たちは失敗を乗り越えてきたわけですが、しなくても失敗ならわざわざ同じ轍を踏むことはありません。
自営業で失敗しないために心がけておきたい6個のことをまとめましたので、これから開業される方は本記事の内容をぜひ心にとめていただければと思います。
失敗しがちなことをあらかじめ知っておく
人は失敗をするものです。失敗を経て成長したり経験値が上がったりするものですが、しなくてもいい失敗は回避するにこしたことはありません。
失敗しがちなことをあらかじめ知っておくことにより、不要な失敗を避けられます。その上で経験を積み上げるのが成功への近道となるでしょう。
自営業で失敗しないために心がけておきたいこと
必要な投資と不要な投資を見分ける
開業には費用がかかりますが、お金をかければ成功するというわけでもありません。最初の開業でお金をかけすぎるのはリスクが高いため、できるだけ投資を抑えるのが失敗を回避するためのポイントです。
最初から手広く行うと資金不足で経営が回らなくなります。少資金でスタートし、徐々に売上を伸ばしてから店舗を拡大したり多店舗展開するのが理想ですね。
ケチるのと不要な投資を切るのは別なので、ケチればいいというものでもありません。必要な投資にはお金をかけ、必ずしも必要でない投資は後回しにするようにしましょう。
資金は限られているのでどこかで我慢なり妥協せざるを得ない部分が出てくるでしょう。そこはアイデアや工夫でカバーし、可能な限り資金を抑えて開業できるように考えてみてください。
マーケティングを学んでおく
どんな事業を行うにしてもマーケティングの知識は必要です。競合調査、ターゲット設定、セグメンテーション、ブランディング戦略などなど、マーケティングを学んでおいて損はありません。
逆に言えばマーケティングを学んでいないとどう戦略を立てればいいのか、どのように他社と差別化すればよいのかがわからないですよね。ターゲティングやセグメンテーションなどの基本を学んでいるだけでも戦略の立て方が全然違います。
ターゲティングをしていないと集客の戦略も立てられませんし、他社との差別化もできません。ターゲティングはマーケティングの基礎の基礎ですので、まずはそこから勉強してみてください。
最初からうまくいくとは思わない
どれだけ優れた事業計画書でも100%うまくいく保証はありません。もちろん成功させる気で事業を始めるわけですが、最初からうまくいくと考えていると失敗した時の精神的ダメージが大きくなり、続ける意欲が減退してしまうでしょう。
事業は継続してこそ成功に近づけるので、まず意欲を継続させることが大事です。最初からうまくいくとは思わず失敗ありきで考えていれば、柔軟に受け止められるでしょう。
最初からうまくいけばラッキー、うまくいかなかったらどうやったら問題を解決できるのか、何を改善すればいいのかを考えればいい、というくらいの気持ちでいたほうが精神的に楽です。
生活レベルを上げすぎない
事業がうまくいって収入が増えると、ついついいつもより高い物を買ってしまいたくなります。しかし、個人事業は浮き沈みがあるため、いつまでもいい状態が続くとは限りません。
一旦生活レベルを上げてしまうと、下げるのが難しくなります。人間というのは一度味わったいい暮らしから簡単に抜け出せないもので、収入が減っても今の生活レベルを維持したいと考えてしまうものです。
無理しない範囲で徐々に生活レベルを上げていくのであれば構わないのですが、一気に生活レベルを上げるのはおすすめしません。生活レベルが上がらないことより、生活レベルを下げなければならないほうが精神的に辛いものです。
生活レベルは上げるのは簡単でも、下げるのは難しいと心がけておきましょう。
人付き合いを大切にする
人付き合いが苦手で自営業やフリーランスになることを決意された方も多いと思いますが、個人事業主こそ人付き合いを大切にすべきです。
会社員なら会社から仕事がもらえますが、個人事業主が自分から仕事をもらいにいかなければなりません。商店の経営でもお客さんや取引先との付き合いが必要となるので、付き合いが苦手だとは言ってられないのですから。
人付き合いを大切にしていれば、周りが損得だけで付き合う人ばかりだとこちらの状況が悪くなれば離れていく人もいますが、損得抜きに付き合いを大事にしていれば困っているときに手を差し伸べてくれる人がきっと現れます。それを見越して人付き合いをするのも打算的ではあるのですが、やはり一人でできることは限られているので、お互い助け合えるような人間関係を築いていきましょう。
自分が楽しいことをする
楽しくない仕事は続かないものです。まして開業して事業主になるのですから、自分がやりたいこと、楽しいと思えることをしたほうがいいですよね。
もちろん仕事は楽しいことばかりではないですし、個人事業主は全部自分に責任がかかってくるのでしんどいことも多いですが、自分が楽しいと思ってやっている仕事ならモチベーションを維持しやすいでしょう。
仕事自体が楽しいというのもありますし、経営の楽しさに気付くことも大事です。言わば経営を楽しめるのは経営者に与えられた特権と言えるでしょう。
ただ、好きなことでも仕事になると別になることもあるので、そこはいろいろ試してみて自分が楽しくできる仕事を探すのが一番です。何をやりたいか見つかっていない方は、いきなり本業として始めるのではなく副業から始めてみてはどうでしょう。
失敗も想定しておくことが大事
自分だけはうまくいくと考えるのは危険です。事業は運やタイミングもあるため、いくら優れた能力を持っていても、いくら精度の高い事業計画を練ったとしても失敗する時は失敗します。
失敗も想定しておくことが大事で、失敗しそうなことは回避しつつ、失敗した時は落ち込むよりもどうリカバリーするのかを考えるようにしましょう。
おわりに
成功体験ばかりに目がいくがちですが、失敗体験からこそ学ぶことが価値があります。なぜ先人は失敗したのかを考えると、成功への道筋が見えてくることでしょう。