人材不足をきっかけにアウトソーシングの利用を検討している中小企業は多いことでしょう。でも、いざアウトソーシングをするとなると、どのような点に注意して進めればいいのかわからないですよね。
そこで本記事では、アウトソーシングで失敗しないための5個のポイントをまとめました。費用を無駄にしないためにも、要所を押さえて外注化を進めていきましょう。
アウトソーシングかインソーシングか
アウトソーシング(外注)とインソーシング(内製)は、使い分けが重要です。すべての業務を自社で行っている企業も多いですが、専門知識のある人材がいなかったり、自社でまかなうとコストが多くかかる場合、アウトソーシングを検討したほうがよいでしょう。
かといって、必ずしもアウトソーシングが正解であるとも限りません。将来的に自社で行っていくのであれば、最初は予算や業務的に厳しくても、人材の育成とノウハウの蓄積を優先したほうがいい場合もあります。
最近だとクラウドのWebサービスやツールを導入する企業も増えているので、そうしたツールの活用も選択肢として考えてみてください。
アウトソーシングで失敗しないための5個のポイント
アウトソーシングの目的を明確にする
アウトソーシングは、「なんとなく便利そう」「なんとなく人件費を節約できそう」という曖昧な考えで導入すると失敗します。成功させるには、目的を明確にすることが大事です。
「本来の業務に時間とリソースを割けるようにしたい」「人件費を抑制したい」「専門知識を有する業者に委託したい」など、アウトソーシングを利用する目的を明確にしてみましょう。そうすれば、業者を選定する基準がはっきりするので、アウトソーシング業者を比較する際にも役立ちます。
自社の課題や弱みの洗い出しをする
アウトソーシングは自社の課題や弱みをカバーする目的で活用されるケースが多いです。「専門知識を有する人材がいない」「ノウハウがない」など、自社の課題や弱みを洗い出してみると、必要なアウトソーシングがはっきりしてきます。
人材育成には時間がかかりますが、アウトソーシングであればすぐ専門家の力を借りられるので、着手するまでのスピードは格段に早くなるでしょう。今はどことの業界も人材不足に悩んでいるので、アウトソーシングが必要とされています。
将来的に自社で行うのであれば、時間とコストをかけてでも人材育成をする必要がありますが、そうでないならアウトソーシングを利用したほうが効率的です。それに、育成に人材が辞めてしまう可能性もあるので、そうしたリスクを回避する効果もあります。
将来の事業を見据えて利用する
人材育成もそうですが、アウトソーシングは将来の事業との兼ね合いを考えることが大切です。継続的にアウトソーシングを利用していくのであれば、長く付き合える業者を探す必要があります。
利用してみないとわからない部分も多いですが、アウトソーシング業者を何度も乗り換えるのはコストもかかるので、よく比較して選ばなければなりません。その際、自社の将来の事業に合致したサービスを提供してくれる業者であるのか、自社の目的を理解して適切なサポートを行ってくれる業者であるのか、といった点をチェック項目として盛り込んで比較してみましょう。
アウトソーシングの担当者とよく相談する
社員に内密にアウトソーシングをする企業もありますが、それは失敗する大きな原因です。アウトソーシングは担当者抜きではな成功しないので、内密に進めるのはおすすめしません。
今までやっていた業務をアウトソーシングするのであれば、その業務の担当者に引き継ぎの件をしっかり伝えておくべきです。急に担当業務を外されて明日からアウトソーシングをすると言われても困りますし、担当者にも業務に対するこだわりやプライドもあるので、それをないがしろにしてはいけません。
新しい業務をアウトソーシングするのであれば、適任の担当者を決めてよく相談して話を進めていきましょう。
アウトソーサーに業務を丸投げしない
これも担当者に関係することですが、アウトソーサーに業務を丸投げするのはよくないです。専門知識がないからといってアウトソーサー任せになってしまうと、効果的なアウトソーシングの運用ができません。
担当者を通してアウトソーシング業務を管理し、必要があれば修正や改善の要求をしましょう。アウトソーサーもフィードバックがないと依頼者が何を求めているかがわかりません。
アウトソーサーと担当者がしっかりコミュニケーションをとれている状態が理想です。最初はお互い探り探りの状態だと思いますが、相談やフィードバックを繰り返していくうちに、希望に即した対応をしてくれるようになるでしょう。
おわりに
初めてのアウトソーシングでは戸惑うことも多いかと思いますが、担当者と話し合って自社の利益になる外注化の形を探していきましょう。疑問点や修正点があればアウトソーサーにその都度伝え、コミュニケーションをしっかりとることを忘れずに。