独立開業すること自体は難しくありませんが、準備を怠ると開業後に苦労することになります。開業前からすでに勝負は始まっていると言っても過言ではないので、準備を含めて開業の計画を練っていくことが大事です。
本記事では独立開業に必要な5つの準備をまとめましたので、開業を考えておられる方はぜひ参考にしてください。
開業したいけど何を準備すればいいか分からない
「開業したい」という気持ちはあっても、何を準備すればいいのか、何から始めればいいか分からないという方は多いのではないでしょうか?おそらく始めて開業される方がほとんどなので、分からないのは当然です。
準備をした上で開業に臨むのと、準備せずに勢いで開業するのとでは結果が違ってきます。これから解説する5つの準備は開業する上で最低でも考えておくべきこと、やっておくべきことですので、着手すべきことが分からない時は順番に進めてみてください。
独立開業に必要な準備
ビジネスプランの立案
開業するなら兎にも角にもビジネスのアイデアがないと始まりません。ビジネスプランでは、どんな事業を行うのか、どの市場に参入するのか、収益性、資金繰り計画などを立案します。
やってみないと分からない部分も多いのでそこまで神経質に考えず、ある程度の予想図を描けたら開業する日を決めてしまいましょう。完璧なビジネスプランは存在しないですし、計画通りにいかないことも多いので、プラン内容はもとより柔軟な対応力が必要です。
市場調査
ビジネスプランを立案する上で市場調査は欠かせません。市場に需要がないことにはビジネスにならないので、開業前に調査しておきましょう。
市場調査と表現するとすごく大きなマーケットだと考えてしまいますが、もっと限定的な調査でも構いません。たとえば飲食店なら出店予定エリアの顧客層や競合の有無などの調査が必要となります。
どれだけ料理の味に自信があっても、そのエリアのニーズに合っていなければ集客がうまくいきません。極端に言えば、料理のレベルがそれほど高くなくてもニーズにマッチしていれば集客は可能です。
開業前に市場調査をしっかり行うかどうかで結果が大きく変わります。
開業の仕方を考える
自分で一からビジネスを立ち上げる以外に、フランチャイズで開業する方法もあります。フランチャイズに加盟すればノウハウを提供してもらえますし、本部からのサポートを受けられるので初めての開業でも安心です。
事業のノウハウがあるかどうかはとても大事で、一朝一夕で得られるものではありません。フランチャイズは加盟金とロイヤリティを支払うことでその貴重なノウハウを提供してもらえます。
特に未経験の業種だとノウハウがないと成功するのは難しいです。やってみたい事業が未経験であるなら、フランチャイズでの開業を考えてみましょう。
資金の準備
ビジネスプランが描けたら、資金の準備をしていきましょう。どんなビジネスをするにしてもお金が必要となりますし、当面の生活費も用意しておかなければなりません。
開業資金に全財産をつぎ込むと生活が立ち行かなくなり、事業どころではなくなってしまいます。開業してすぐに収入が得られるわけではないので、しばらくは収入がないものと考え、生活費を多めに残しておきましょう。
自己資金だけでなく、融資や補助金がどれくらい利用できそうかを調べるのも準備のうちです。日本政策金融公庫には新規開業資金や新創業融資といった制度がありますので、自己資金だけで開業するのが難しい場合は利用を考えてみてください。
独立開業の手続き
個人事業主として開業するなら手続きは簡単です。「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」を提出すれば開業できます。
「開業届」に屋号を記入する欄がありますが、決めていなければ空欄で提出して構いません。屋号の追加や変更に際して届け出は不要で、確定申告の書類に変更した屋号を記入するだけで大丈夫です。
確定申告で青色申告をする予定なら、開業届と一緒に「青色申告承認申請書」と提出しておきましょう。この書類を税務署に提出しない場合は白色申告になってしまうので注意してください。
開業を決めたら早めに準備に取り掛かろう
完璧なビジネスプランはないと上述したように、何もかもが計画したとおりにいくわけではありません。プランが完成していないことを先送りする言い訳にしてしまわないように、開業を決めたら早めに準備に取り掛かりましょう。
準備不足で後悔するのもいけないので、最低でも必要となる準備をリストアップしてみてください。チェックリストを作っておけば開業準備の進行度合いが分かりますし、開業の実感が湧くと思います。
どれだけ準備をしても不安は残るものなので、開業へ踏み出すための期限を決めておきましょう。
おわりに
開業の準備を始めてみると、あてもやっておきたいこれもやっておきたいということがどんどん増えてくると思います。大事なのは頭で考えるだけでなく行動に移すことで、準備はその一歩です。
一人で開業するのは不安という方は、フランチャイズでの開業も考えてみてくださいね